12月11日、伊方原発をとめる会から9名が参加して、臨時情報と、MOX燃料装填の問題で知事宛に申し入れを行いました。対応を約束していた原子力安全対策推進監の大橋良照氏が参加せず、課員3名のみの対応でした。これまでの推進監に見られない礼を欠いたものでした。
最初に申し入れ書を読み上げました。伊方原発を停止し廃炉に向かわせることこそ大前提としつつ、立地県知事としての権限を行使して、四国電力に①臨時情報(巨大地震警戒)で原発運転継続の方針を撤回すること、②伊方3号機へのMOX燃料の装填をしないこと。③伊方を危険な使用済み核燃料の長期保管場所にしないこと-を求めました。
誰の考えか判然とせず、知事宛に直接公開質問書を届けることに
対応したU主幹は、臨時情報に関して、「四電は一切とめないというのではなく、状況に応じ適切に対応するとしている」、「当課としては電力供給の点は考慮外で安全を最優先でみている」旨を語りました。さらに、「知事も」と主語を添えながら、「南海トラフの伊方への影響は小さい」、「原発はどんな地震にも耐えるよう審査されている」との旨を語ります。主幹個人の固まった考えなのか、知事の考えなのか判然としませんでした。
一人の参加者が、「原発に不安はないですか。家族の安全に不安を感じませんか」と質問すると、U主幹は「自分に一切不安はない」「不安があっては運転を認めることはできないでしょ」との旨を発言。また、あらためて「臨時情報」の仕組みの理解を問うた際には「答えません」との返事でした。「巨大地震への警戒が発せられたら、まず原発をとめる。それこそ住民の安全のために確実な道でしょう」との指摘についても明確な返答がありませんでした。
臨時情報(巨大地震警戒)は、実際に大規模地震が南海トラフの震源域で発生し、巨大地震になる可能性があるということです。不安を持って、原発事故の危険性を十分認識して危機感をもって対応すべき問題です。原発をすぐとめないで、原則として運転継続し自治体と協議する、という悠長な四国電力の方針に対して、ほんとうに愛媛県が責任ある対応をとれるのか。疑問と不安の高まるやりとりでした。
申し入れの後に、参加者であらためて知事に公開質問を行う必要があるとの判断に至りました。礼を欠く対応への問題もあり、翌12日には大橋推進監に「知事宛『公開質問書』に至る経過と対応の要請」の書面をFAXし、日程を協議した結果、12月17日(火)の13:30から「公開質問書」を手渡し、その内容を説明することが決まりました。
行き先ない使用済みMOX/これ以上増やしてはならない
12月26日からの伊方3号機の定期検査において、国内商用原子炉で初めて16体のMOX燃料が出る上に、行き先がなく長期にわたって伊方に留め置かれる危険性が濃厚であることを指摘しました。
使用済みMOX燃料は、一般の使用済み核燃料に比べて放射線量や発熱量が格段に大きく、その低減には数百年かけて一般の核燃料レベルに到達し、安全レベルにはそれから数十万年要します。「新たなMOX燃料を装填しないこと」並びに、「伊方を危険な使用済み核燃料の長期保管場所にしないこと」を求めました。