12月5日、コムズ(松山市男女共同参画推進センター)で、ズーム参加も加えて110余名の人々が伊方原発訴訟10年を迎えての記念講演に熱心に耳を傾けました。
松浦秀人事務局次長の開会挨拶、司会の奥田恭子さんから福島在住の渡部幸一さんの写真展「福島の怒り」の紹介(会場後ろに展示)と続き、いよいよ記念講演へ。
薦田伸夫弁護士(伊方原発をとめる弁護団長)、河合弘之弁護士(脱原発弁護団全国連絡会共同代表)による熱のこもった講演のあと、質疑応答、福島原発事故避難者裁判原告のアピール、最後に須藤昭男事務局長の閉会の挨拶があり、盛会のうちに記念講演を終えました。
伊方訴訟の長い歴史を振り返りつつ、提訴10年を解説
薦田弁護士が「伊方訴訟の10年」と題して、1970年代以来の伊方原発裁判の歴史、大きな流れを解説し、福島原発過酷事故を経て2011年12月8日に差止訴訟を提訴してからの10年の歩み、松山地裁での現状について解説しました。
原発訴訟の現状、その展望を熱く語る
河合弁護士は「全国の原発訴訟と今後の展望―未来は明るい―」と題して、日本における反原発の闘いについて、概括的に解説。脱原発の闘いは運転差止訴訟や損害賠償訴訟、株主代表訴訟などの裁判闘争、脱原発を求める住民運動、そして自然エネルギーへの実践などの「総力戦」だと力説。原発問題が多くの国民の目に触れるようにと新しい映画も只今製作中とのこと。最後に “We shall overcome someday(いつの日か)!” ではなく、“We shall overcome in near future(近い将来に)!” だと講演を締め括りました。
質問に丁寧に応えて
質疑応答では次々と質問を繰り出す参加者に薦田・河合両弁護士が丁寧に応え、予定の時間を超過しました。このため、河合弁護士は帰りの飛行機便に間に合うべく慌てて途中退出することになるほどでした。
参加者からは「楽しく聞けた」「分かり易かった」「勇気が湧いてきた」などの感想が寄せられ、大好評でした。
最高裁に「公正な判決を求める」署名のアピール
福島原発事故避難者裁判
愛媛訴訟原告団長の渡部寛志さん(伊方訴訟での原告でもある)から、「福島第一原発事故への東京電力と国の責任を明確に認めることでの被害者救済、原発事故の根絶に向け 公正な判決を求める署名」への協力が呼びかけられました。来年の3月締切とのことです。