特重施設の計装設備、9カ月間も部品が組み込まれず運用され
7月22日(金)、四国電力・長井啓介社長宛に「伊方原発特重施設における長期にわたる保安規定違反に関する公開質問書」を提出しました。220722とめる会四国電力への公開質問書
これは、7月8日に、県が四国電力伊方3号機について、特重施設(特定重大事故等対処施設)の計装設備に不具合があったと発表した9日付けの愛媛新聞の記事を受けたもの。記事によると、他の電力会社で、プラントの状態を監視する計装設備の不具合が確認されたとのメーカーからの連絡を受けて、四電でも同じ不具合に気づいたというお粗末なもの。その結果、昨年10月の特重施設の供用開始からこの7月7日までの約9か月間もの間、伊方3号機には同種の計装設備等に部品が組み込まれておらず、事故時に動作不能となる可能性があったというもので、いったい四電に原子力発電所を稼働させる資格があるのかとの驚きを隠せないような失態と言えます。
この日、四電・原子力本部には須藤昭男事務局長他7人が参加。コロナ禍を理由に今回も部屋には通されず、玄関フロアでのやり取りとなりました。公開質問書を読み上げ、20数分ほど立ったまま、「メーカー任せの管理になっていないか。核という危険物を扱っているという自覚をしっかり持つべきだ」などと意見を述べて、原子力本部の大野氏に質問書を手渡しました。
なお、当会としては、7月29日までに書面郵送またはメールで回答するよう四電側に要求しています。これに対して、担当者は「特重施設については一部の人しか分からず、私たちも詳細を知らされていない」と驚くべき弁明をしつつも、「必ず社長に伝えます」と答えました。