特重施設の保安規定違反を追及
8月4日、「伊方原発をとめる会」の須藤昭男事務局長ら4名は、四国電力原子力本部を訪ねて、「伊方原発特重施設における長期にわたる保安規定違反に関する再質問書(公開質問)」を、広報担当者に手渡し、8月10日を期限として文書での回答を求めました。
これは、7月22日付「とめる会」の公開質問に対して、7月29日に四国電力が文書回答を拒否し、電話で伝えて来た「回答」が事態を軽微に描き出すことを優先するばかりで、安全意識に欠けることから却って疑問を生じさせたため再質問をしました。質問の具体的な内容は、下記に掲げるとおりです。
これに対して、広報担当者からは「文書で回答するかどうかを含めて社内で検討の上でご返事したい」との応答がありました。
「再質問書」の内容は5点からなり、その要点は以下のとおりです。
- 書面で回答の方が簡潔で正確。書面回答を拒否する理由を問う。
- 回答1には、「従来から設置している設備や新規制基準適用時の設備でプラント状態が確認、推計」できると書かれていた。しかし、特重施設は従来設備が不全となった場合のバックアップとして設置されたもの。緊急時制御室は使えなくなった中央制御室に代わって操作等を行うとされている。したがって回答1は全くピント外れ。従前設備が不全となったうえに、特重施設の計装設備が働かなかった場合、どのような事態が想定されたのかを問う。
- 回答2では、「今後原因を調査」、「対策を検討」などと書かれていた。事態が把握されて3週間経過していた時点でこの回答というのは怠慢ではないのかを問う。原子力規制委員会のチェックは何時行われたのかも問う。
- 回答3は、テロ対策といえば何でも秘密裏にできるかのようだが、そうではない。部品の取り付けができていないなどの初歩的なミスについて、住民・国民がチェックすることは、テロや大型航空機衝突以前の問題。危険を防ぐ為に不可欠。何処の計装設備で何の取り付けが欠落していたのかを問う。
- 大きな不安を持つ県民に対し、直ちに謝罪するとともに説明責任をはたすべきではないのか。この点の認識を重ねて質問する。