伊方原発運転差止訴訟の第12回口頭弁論が開催されました。
原告側弁護団の陳述は、薦田伸夫弁護士と中川創太弁護士が担当。主に、深層防護に関する経緯を補充、「水素爆轟(ばくごう)」問題、中越沖地震による柏崎刈羽原発の深刻な損傷の問題、海水ポンプの問題を陳述しました。被告の四国電力側は準備書面(8)を書面によって陳述としました。
続いて、原告2名が意見陳述を行いました。森瀧春子さん(広島市在住)は、核の被害が広く人々に及んでいる事実を示しながら、核と人間とは共存できない旨を語りました。福島の浪江町で、被ばくした牛たちを殺処分せず研究機関と調査協力している吉澤正巳さんの牧場で、まだら状の斑点のできた異常な子牛が八頭生まれている事実も紹介しました。
遠藤素子さん(八幡浜市在住)は、地元住民との対話から、「子どもや孫たちに、これ以上危険なものを残すわけにはいかない。原発はない方がいい。しかし、口に出せないものがあるんです」と語る住民たちの思いを伝えました。また、高校の体育教師として健康やいのちについて懸命に学んできた経験から、危険な原発の再稼働を許してはならないとの思いを語りました。
閉廷後、会場を愛媛県美術館講堂に移し、報告集会を開催ました。