9月30日、NHK「支え合おう 証言記録 東日本大震災 第9回 福島県三春町」という番組がありました。福島第一原発から50kmの町。避難者の手にあったヨウ素剤を初めて見た職員たち。国からも県からも情報がない中、町民を守るために懸命の調査を行います。保健師は県庁までヨウ素剤を受け取りに行きます。町の幹部職員や議会議長たちは、服用指示すべきかを迷いつつも、同時並行でニュースや風向きを調べます。住民一人一人にあった適量の仕分けも行います。効果のある時間は短い。どのタイミングで服用してもらうのか。迷いが続きます。福島第一原発で新たな爆発が起こり、風が原発方向から吹いてくる。それを確かめ、風向きを記録した写真も撮ります。そして服用を決断。町民の服用がすすむ最中、県庁の職員から「服用中止の指示」電話が入ります。電話を受けた課長は冷静に毅然とやりとりをしています。ヨウ素剤の服用は続行されました。1年2カ月を過ぎて、東電が公表した資料を見ると、服用タイミングはまさにぴったりであったことが判明します。・・・・自治体関係者はもとより、だれにも見てほしい番組でした。
私たちは、国会事故調の資料から「三春町」の対応に注目していました。先日の松山市の、原発事故に対する「悠長」で「偏狭」な回答に対する批判の中でも、この「三春町の対応などは十分に学ぶべきである」と記述しました。そんな折り、昨日の放送は「やっぱりそうか」と思わせる内容でした。